八ヶ岳南部 編笠山(2524m)、西岳(2398m)、ギボシ(2700m)、権現岳(2715m)、奥三ッ頭(2590m)、三ッ頭(2580m) 2015年8月1〜2日  カウント:画像読み出し不能

所要時間
8/1 5:11 観音平−−6:00 雲海−−6:36 押出川−−7:34 編笠山(休憩) 8:39−−9:00 青年小屋(テント設営) 10:19−−10:23 水場−−11:05 西岳(休憩) 11:34−−11:45 休憩 12:40−−13:03 水場−−13:18 青年小屋(幕営)

8/2 4:17 青年小屋−−5:04 ギボシ−−5:20 権現岳(休憩) 5:40−−5:51 奥三ッ頭−−6:06 三ッ頭−−6:33 木戸口公園−−6:39 ヘリポート跡−−7:37 観音平

場所長野県諏訪郡富士見町
山梨県北杜市
年月日2015年8月1〜2日
天候
山行種類一般登山 1泊2日幕営
交通手段マイカー
駐車場観音平に駐車場あり。ただし人気スポットで早朝に満車となり路側に縦列駐車となる
登山道の有無あり
籔の有無無し
危険個所の有無無し
山頂の展望どこも大展望
GPSトラックログ
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コメント観音平から時計回りで周回。ついでに西岳を往復。青年小屋から水場はやや遠いが水量豊富。テント場は広いが開けた場所で日影がなく夏場は日が陰るまでテントに入れない




観音平ら 東へ向かうが・・・
いつのまにか編笠山への道に合流 雲海
雲海から見た富士山 押出川
展望ポイントその1から見た南ア 展望ポイントその2から見た南ア
編笠山直下 編笠山山頂
編笠山から見た南ア〜北ア(クリックで拡大)
編笠山から見た中ア 編笠山から見た木曾御嶽
編笠山から見た白山 編笠山から見た権現岳、赤岳
編笠山から見た槍穂〜後立山(クリックで拡大)
編笠山から見た立山
青年小屋向けて下る もうすぐ青年小屋
青年小屋裏のテント場 西岳入口(水場入口)
水場。水量豊富 西岳へ向かう
西岳山頂 西岳から見た権現岳
西岳から見た編笠山
夕方の青年小屋テント場
翌朝、テントを畳んで権現岳へ出発 森林限界突破
まだ月が輝いている ギボシへの登りにかかる
鎖場だが鎖を使う必要なし ギボシ
ギボシ直下は南を巻く ギボシ直下で日の出
ギボシ山頂へ向かう ギボシ山頂
ギボシ山頂から見ら南〜西〜北の展望(クリックで拡大)
ギボシから権現岳へ向かう キレット分岐から見た権現岳
権現岳山頂 権現岳から三ツ頭を見る
奥三ツ頭山頂 奥三ツ頭から権現岳
三ツ頭へ向かう 三ツ頭山頂
三ツ頭から見た北ア、中ア
この尾根を下る 三ツ頭直下の分岐を右へ(木戸口方面)
尾根上に乗る 木戸口
ヘリポート跡 唐松植林と低い笹
十字路で右へ 観音平到着


 今週も暑い。今年は異常高温続きで東京では冷房無しでは死にかねないほど暑いから週末は山に避暑に行くしかないが場所が問題。天気予報によると今週末は大気の状態が不安定で山では早い時間帯から雷の可能性がある。森林限界でテント泊はヤバそうなので樹林帯でテントを張れる場所、しかも日曜日は早めに帰れる場所ということで今回は観音平から権現岳を周回するコースとし、青年小屋でテント泊とした。ユルいコース設定だが避暑が目的なのでこんなものでいいだろう。

 小淵沢ICで下りて観音平へ。標高1500mを越えるので涼しい! まだ夜の早い時刻なので駐車場はガラ空きで木陰になる場所を確保、酒を飲んで寝た。夜中や朝も次々と車がやってくるところが観音平らしい。

 朝、空を見上げると快晴。雷雨が来るのが信じられないくらいの好天。朝飯を食って出発。行きは権現岳を経由して青年小屋に入ろうと計画、駐車場から東へ伸びる道に入ったが、その方向への道は2本あるのを知らず、本来入るべき道の僅か10mほど北側の道に入ったら知らず知らずのうちに北上して編笠山へと向かっていた! 編笠山経由で青年小屋では到着が早すぎるが、既にある程度高度を上げてしまい戻るのも面倒なのでこのまま進むことにする。

 最初は歩いている人の姿は少なかったが後発のトレランナーが次から次へと追い越していく。近年はトレランが大流行らしい。たまに日帰り軽装の若者に追い越されることもあるが、こちらは途中で休みに入ることが多く、山頂に到着するのは私の方が早かったりする。

 途中の「雲海」と呼ばれる開けた場所から南側が見渡せるが、今日は風が弱いのか甲府盆地は背の高い霞に覆われて富士山の上の方しかくっきり見えていない。この霞の下はいかにも暑そう。

 押出川は水は溜まっていたが水源の湧き水は梅雨明けしてもう休業期間に入ったようだ。途中で2箇所ほど樹林が開けた場所からは南アがくっきりと見えていた。この感じなら編笠山から北アルプスの展望が楽しめそうだ。

 登山道の両側がハイマツに変われば森林限界と山頂は近い。この付近が一番急な登りだがもう何度も歩いて慣れてしまった。

 山頂直下で突然森林限界を突破、溶岩と草付きの斜面を登りきれば編笠山山頂。前々回は爆風でほとんど山頂に滞在できず北ア方面は雲が掛かっていたし前回はガスで何も見えずだったが、今回は文句無しの快晴と空気の透明度。北アはもちろん立山剱もはっきりと見えている。最高レベルの展望と言えよう。本日の予定は青年小屋に下って幕営だけなのでしばしのんびりと展望を楽しんだ。

 樹林の狭い道を北上、やがて開けた斜面を下るようになり溶岩ゴロゴロ地帯を通過すれば青年小屋到着。まだ幕営には早い時刻だが急ぐ旅でもないので幕営準備。青年小屋の従業員は朝飯後の片付けで出払っているのか受付に姿は無かったのでドアを開けて大声で呼んだら出てきた。幕営料金は\600/1人。料金を支払った目印でも渡されるのかと思ったら何も無し。どうやら幕営者の良心に任せているようだ、なんともおおらかな。

 青年小屋は何度か通過したことはあるが幕営は初めて。小屋の裏の広場が幕営場所だった。てっきり樹林帯の中だと思っていたが予想が外れた。これだと日が出ている間は暑くてテントに入れない。今日は大気の状態が不安定で早い時刻にガスが上がってくると予想されたのでまだマシだと思うが、ここはテント場の端の方に陣取って木陰で休める場所を確保した方がよさそうだ。今回は西側の一番奥に陣取ったが、実際の木陰の状況は南側の方が早い時刻に日陰に入って夏場は快適そうだった。

 あまりに時間が余っているので久しぶりに西岳に向かう。途中に水場があるはずなので空になったザックに雨具、水筒を持って出発。西岳に登る人が多いかは知らないが水場までは多くの登山者が歩くだろうから道は良好だろう。斜面に水平につけられた巻道を進み、谷地形で沢の源頭があって豊富な水が出ていた。このレベルなら涸れる心配はなさそうだ。水は帰りに汲む予定なので行きはスルー。

 西岳までは基本的にはなだらかな尾根が続くが途中に鞍部があってアップダウンがある。ルート上はシラビソ樹林に覆われて日陰なので開けたテント場と違って涼しい。

 ほどなく西岳山頂に到着。前回登った記憶は全く残っていなかった。開けた山頂で南半分の展望はいいが日陰が無いので暑い! 時々ガスが上がってきてこのまま日が陰るかと思いきや、お昼でもまだ青空のままだ。予想より天候悪化は無いようだ。それはそれでいいことだが暑さだけはいただけない。山頂での休憩は暑すぎたので退散し、樹林帯の適当なところで休憩。さすが日陰は快適! 休憩中に通過した登山者は意外に多く、西岳経由で編笠山もそこそこ入山者がいることが分かった。

 水場で水汲み&水浴び。ここは谷間で水量豊富でおそらく冬も涸れないと思うくらいだった。標識によれば以前はこの近くに小屋があったようだが今は痕跡は皆無。青年小屋の位置でも充分近いと言える。

 テントに戻るとやることがない。おまけに大気の状態が不安定との天気予報と違ってなかなかガスが上がってこなくてテント内は蒸し風呂状態で入ることができず、木陰で休憩。他の連中も同様だ。こんな真夏は樹林帯のテント場の方が助かる。

 やっと日が傾いてテントに復帰。このまま天気は大丈夫かと思ったら夕方になってガスが下りてきて周囲では雷も鳴り出した。ラジオのニュースによると奥多摩とかでは時間雨量100mmを超えるゲリラ豪雨だったそうだがここでは一時的に強風が吹き荒れていよいよ来るかと思ったら雨はほとんど降らなかった。テントが濡れずに済んだことはいいことだ。夜になるとガスは上がって満天の星空だった。

 翌朝は権現岳を周回して観音平に下るためいつものように4時出発目標で3時過ぎに起床。まだ真っ暗な中を出発。ライトが必要な時間帯に権現岳方面に登る人はいないようで、樹林帯で見通しは悪いが前後にライトは見えなかった。たぶん私のペースでは権現岳で日の出を迎えるのは無理だが、まあいいや。

 尾根筋に出る頃にはライトが不要な明るさに。すると前方にはギボシの岩場の巻き道に向かって登っているグループを発見。私より先に出発したパーティーがいたのだった。もちろん彼らは空身だが大ザックを背負った私の方がなぜかペースが速く、鎖場を通過した辺りで追いついてしまった。日の出はその直後でギボシまでも届かなかったが、ギボシ山頂から見る夜明けの光景はよかった。今日も天気はよく北アルプス、立山剱岳まで見えていた。

 権現小屋裏を通過してキレット分岐から岩の権現岳山頂へ。とりあえず一番高いところまで這い上がってから安全地帯に下って展望を楽しむ。先ほど追い越したグループが追いついて写真撮影を頼まれる。さすがに一番高い岩のてっぺんに登る人はいなかった。

 さあ、下山開始。権現岳から観音平に下るのは今回が初めてだが、観音平から権現岳には登ったことがあるのでルートは問題ないだろう。じつは今回は地図(エアリアマップ)を忘れてきてしまいルート確認ができない状況だったのだ。三ッ頭で乙女山方面との登山道分岐があるはずで、ここを見落とさなければ問題無しだろう。

 登山道は微妙に山頂を巻いてしまう奥三ッ頭も山頂を踏んでおく。三ッ頭山頂では地元に住んでいるという外人さんのトレランナーが颯爽と下っていった。その人の話によると南アルプス市周辺では昨夜は大雨だったそうだ。こっちも雨が降ってぬかるんでいるかと思ったら地面が乾いていてびっくりだったという。今回は運よく雷雲の隙間だったようだ。

 三ッ頭から僅かに下ったところで登山道が分岐、観音平は右に曲がる道のはずだが案内標識には観音平の文字はな「木戸口」でちょっと心配になったが、地形からすればここから分岐して下る尾根に間違いはない。

 すぐに森林限界を割ってシラビソ樹林へ。何となく歩いた記憶があるような光景だがまだ100%の自信ではなかった。途中、ヘリポートのような南が開けた広場を見て通ったことがあるのを確信、以降は安心して歩けた。誰かしら登ってくる人がいるかと思ったらすれ違う人は皆無だった。

 広い登山道が交差する十字路で右へ。こっちが観音平だ。残念ながら一度谷へと標高を下げてから登り返すので無駄な労力がかかるが仕方ない。コースの最後が登りというのは体力的な面よりも精神的な面できつい。扇で扇ぎながら登りをこなすと観音平到着。さすがにもう駐車場は満杯状態だった。

 

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